神社参拝というと、日頃の感謝を伝えるために、また良縁成就、夫婦円満、安産成就、身体健全、試験合格など、「ここぞ!」という時にお参りする人が多いですね。願い事が成就して、「お礼参りに行ってきました」という話もよく耳にするようになりました。
では、会社としては?
新年・初出社の日、職場近くの神社に部署単位で初詣に出かける人も多いでしょう。手を合わせるだけの参拝ではなく、社員全員で会社の発展や働く人たちの幸せを願える参拝になったらいいですよね。
目次
とはいっても、普段から「社員の気持ちがまとまらない…」と感じている社長、管理職の方々もいらっしゃると思います。そこで、社員旅行を兼ねて正式な神社参拝(団体参拝)を企画してみてはいかがでしょうか?
おすすめしたいのは、伊勢神宮。
観光を兼ね、普段着で伊勢神宮を訪れ参拝する人も多いようですが、今回提案する神社参拝(団体参拝)では、ご祈祷をあげるのでビシッとスーツを着用していただきます!伊勢神宮のスケールの大きさを感じ、神気に触れ、社員の士気があがることを期待したいですね。
なにより、個人ではなく会社(団体)として参拝させていただくのですから、願い事の規模も大きいはず。大きな願い事は日本で一番大きな伊勢神宮にお願いしましょう。
伊勢神宮のご祈祷には「御饌(みけ)」と「御神楽(おかぐら)」の2種類があります。
ご祈祷を受けられる場所は、外宮神楽殿(げくうかぐらでん)と内宮神楽殿(ないくうかぐらでん)の2箇所。※写真は内宮神楽殿
次の段落で、2つのご祈祷の初穂料(神様にお供えするお金)と登殿人数(出席人数)について紹介しますが、団体参拝でおすすめしたいのが舞楽を奉納する「御神楽」です。
御神楽を申し込むには最低でも15,000円以上の初穂料が必要で、「個人の参拝では出しづらい…」と感じる人も。でも、団体参拝の場合、15,000円以上の初穂料で15名まで登殿できます。
「御饌(みけ)」は、お祓いをして御神前に神饌(しんせん)をお供えし、祝詞(のりと)をあげます(時間:約15分)。
節目節目でご祈祷をあげた経験がある人もいると思いますが、そのご祈祷をイメージしてよいでしょう。
種類 | 初穂料 | 登殿人数 |
御饌(みけ) | 5,000円以上 | 5名まで |
大御饌(おおみけ) | 8,000円以上 | 8名まで |
別大御饌(べつおおみけ) | 10,000円以上 | 10名まで |
「御神楽(おかぐら)」は神様に楽しんでいただくために奉納するもので、伊勢神宮の楽師が雅楽を奏で、舞女(ぶじょ)が舞います。
「御饌」に加えて舞楽を奉納する「御神楽」は、初穂料の金額によって御神楽の種類、時間が異なります(時間:約25~40分)。
神楽の種類 | 初穂料 | 奉納金 | 舞 |
御神楽 | 15,000円以上 | 15名まで | 倭舞 |
大々神楽 | 50,000円以上 | 50名まで | 倭舞+人長舞 |
別大々神楽 | 100,000円以上 | 100名まで | 倭舞+人長舞+舞楽1曲 |
特別大々神楽 | 500,000円以上 | 500名まで | 倭舞+人長舞+舞楽1曲 |
※社員30名でご祈祷を申し込む場合は「大々神楽」となり50,000円以上の初穂料が必要です。
伊勢神宮の舞楽は、春(昭和の日)と秋(秋分の日)の神楽祭で内宮の特設舞台で公開される以外、御神楽を申し込まないと目の前で見る機会はありません。つまり、なかなかできない経験なのです。
社員旅行で伊勢神宮を訪れ、御神楽を奉納した人の中には、「今まで見たことのなり優美な世界」「篳篥(ひちりき)や笙(しょう)など、雅楽の楽器の音色の美しさに驚いた」「鳥肌が立つくらい感動した」「思わず涙してしまった」という人も。
感動体験の共有は、社員間のコミュニケーションにとってプラスになること間違いありません。
ご祈祷のほかにも、二十年に一度お社を建て替える「式年遷宮(しきねんせんぐう)」の奉賛金を収めると「御垣内(みかきうち)参拝」も可能です。
一般の参拝客は、ご正宮にかけられている白い布(御幌・みとばり)よりも前、つまり御垣内の外から参拝することになりますが、「御垣内参拝」は、この白い布の向こう側で参拝させていただきます。
天皇陛下が参拝されるのも御垣内で、神様にもっとも近い位置で参拝されています。
御垣内参拝の手続きは、まず授与所で奉賛金を収め、御垣内参拝をさせていただきたいことを伝えます。そして、ご正宮の横で神職が待機している受付で署名をして、お祓いを受け、御垣内に入り参拝します。
※伊勢神宮の崇敬会に入会している場合、奉賛金を納めなくても参拝できます(会員の種類に条件が異なります)。
まずは感謝の気持ちを捧げましょう。お願い事をするなら、業界単位、会社単位など大きな願い事を。国単位、世界単位など、もっと大きくても構いません。個人のお願い事は最後がよいでしょう。
伊勢神宮を訪れた人の中には、「願い事をたくさん用意して行ったけれど、参道を歩いているうちにスッキリして、お参りするときには、『ありがとうございます』という言葉以外浮かばなかった…」という人も。
伊勢神宮を訪れ、『何事のおはしますをば知らねども かたじけなさに 涙こぼるる』と詠んだのは、かの西行法師で、”日本人の心のふるさと”とも言われる伊勢神宮を表した歌とも言われています。
遠い昔から今日まで、伊勢神宮に多くの参拝客が訪れる理由もなんとなくわかりますね。
伊勢神宮の参拝では、服装の決まりはありません。でも、会社としてご祈祷する場合は話は別。男性・女性ともにフォーマルな服装でないと参拝できません。
濃紺や黒のスーツにネクタイ、革靴が基本。
シャツは白が望ましいけれど、派手でなければカラーシャツでもOK。ネクタイも派手過ぎないように。
濃紺か黒のスーツ、またはフォーマルウエア(パンツスーツ、落ち着いたワンピースでもOK)。ミニスカートは避けて。
靴はハイヒールでも大丈夫ですが、御垣内参拝する場合、御垣内の玉砂利は大きく、とても歩きづらく危険。フォーマルなローヒールをおすすめします。
昔から「お伊勢参り」と呼ばれ、親しまれてきた伊勢神宮ですが、伊勢神宮とは、別宮(べつぐう)含め125社を総称した言い方で、正式名称は「神宮(じんぐう)」と言います。
伊勢神宮では、「外宮先祭(げくうせんさい)」といって、20年に一度の式年遷宮以外のお祭りは、外宮→内宮の順番で行われます。
参拝の順番も同じで、先に外宮からお参りします。内宮だけお参りする参拝客も多いのですが、どちらか片方だけでは「片参り」となってしまいます。
せっかくの伊勢神宮参拝!ぜひ、両方のお宮に参拝されることをおすすめします。
外宮の正式名称は、豊受大神宮(とようけだいじんぐう)と言い、内宮に祀られている天照大御神(あまてらすおおみかみ)のお食事(神饌)をつかさどる豊受大御神(とようけのおおみかみ)が祀られています。
また、豊受大御神は、衣食住をはじめとする産業の守護神でもあります。会社の参拝でも、ぜひお参りしておきたいですね!
お手水を済ませ、参道に入ったら外宮では左側を通行します(内宮は右側通行)。列を作って端によって歩くようにして、他の参拝客の妨げにならないよう、参道を歩きましょう。
お手水を済ませてから、ご正宮はじめ3つの別宮(べつぐう)を参拝することをおすすめします。
※ゆっくりまわると40分ぐらいになりますが、時間がなく、3・4・5の別宮を参拝できない場合は、ご正宮の近くにある「別宮遥拝所(べつぐうようはいじょ)」から、3つの別宮に参拝することができます。
内宮の正式名称は皇大神宮と言います。皇大神宮のご祭神は、皇室の御祖先の神と仰ぎ、国民の総氏神として崇められている天照大御神(あまてらすおおみかみ)です。
内宮の参拝は、宇治橋を渡るところから始まり、ここから神域へと入って行きます。
内宮は外宮より広く、参拝するのにも時間がかかります。ゆっくりお参りしてまわりたい場合は1時間、さらに御神楽を奉納する場合は、余裕を持って1時間半~2時間みておきましょう。
参拝後のお楽しみといえば、おはらい町・おかげ横丁での散策とグルメですね!
伊勢グルメといえば「てこね寿司」と「伊勢うどん」。
てこね寿司は、三重県の郷土料理で、カツオやマグロなどの刺身を醤油などで作ったタレに漬け込み、酢飯とあわせたお寿司。酢飯と刺身の相性が抜群で、ごはんがすすんでしまいそう。
たまり醤油に鰹節やいりこ、昆布等の出汁を加えた、黒く濃厚なつゆ(タレ)を、1時間ほど軟らかく煮た極太の緬に絡めて食べるうどん。コシの強さとさっぱりしたつゆが持ち味の讃岐うどんと対極にあり、「美味しい!」「美味しくない!」と二極化する意見が寄せられるのも「伊勢うどん」の特徴です。
伊勢土産で有名なのが「赤福」。創業300年の本店では、奥の座敷で五十鈴川を眺めながら赤福をいただくことができます。「お召し上がり盆」は赤福2個に番茶がついて210円(税込)。ちなみに、赤福の餡(あん)の表面の三つの筋は五十鈴川のせせらぎを、中の白いお餅は川底の白い石を表しているそうです。
内宮の宇治橋から五十鈴川沿いに800メートル続く「おはらい町」。そして「おはらい町」の中でも、赤福本店を中心にもっとも賑わいのあるエリアでを「おかげ横丁」と言います。
この門前町は、古くからお伊勢参りに訪れていた人たちにとって、疲れを癒し、寝食を提供する場として重宝されていたところ。今なお参拝客に親しまれ、毎日多くの人々で賑わっています。
伊勢神宮の参拝前後に立ち寄りたい、周辺の観光スポットをいくつかご紹介します。1泊2日の場合、社員旅行プランに組み込んでみてはいかがでしょうか?
伊勢と鳥羽を結ぶ全長16.3kmのドライブウェイにある山頂展望台。伊勢志摩、伊勢湾の景色を一望でき、足湯を楽しむこともできます。近くには、伊勢神宮の鬼門を守る名刹「金剛證寺(こんごうしょうじ)」もあります。
ミキモト真珠島は、世界で初めて養殖真珠が誕生した場所。真珠ができる仕組みや美術工芸品を展示した博物館を見学でき、ショッピング、食事も楽しめます。
ミキモト真珠島では、昔ながらの磯着をまとい海に潜る海女さんの実演ショーも見学できます。
海女小屋は、海女さんが漁で疲れた体を休めるための場所。現在、この海女小屋のいくつかを体験施設として改装し、海女さんの話を聞きながら伊勢志摩の海の幸を楽しめるようになっています。昼食プランに検討するのもアリですね。
伊勢神宮参拝プランを名古屋発、大阪発、東京発の3パターンでご紹介。名古屋発は日帰りプランで紹介していますが、余裕を持ったスケジュールを組みたい、また周辺観光を取り入れたい場合は、1泊2日プランがおすすめです。
時間 | スケジュール |
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8:30 | 名古屋発(貸切バス利用) |
10:30 | 伊勢神宮 外宮参拝 |
11:30 | 伊勢神宮 内宮参拝・御神楽奉納 |
13:00 | 昼食 |
14:00 | おかげ横丁散策 |
15:30 | 伊勢発(貸切バス利用) |
17:30 | 名古屋着 |
●伊勢神宮 初穂料 50,000円(50名まで)
●貸切バスレンタル料(大型バス利用) 132,160円目安
●貸切バス駐車場代 名古屋駅配車1,000円、内宮駐車場代3,000円
●昼食代 1,500円×30名×1日=45,000円
※別途、おかげ横丁散策での食べ歩き、高速料金がかかります。
★費用合計:231,160円(1人当たり 7,700円前後)
時間 | スケジュール |
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9:00 | 大阪発(貸切バス利用) |
10:15-25 | 甲南PAでトイレ休憩 |
12:00 | 朝熊(あさま)山頂展望台 |
12:30 | 昼食 鳥羽市内で |
14:00 | ミキモト真珠島 見学 |
16:00 | ホテルチェックイン(二見or鳥羽) |
18:00 | 夕食 |
時間 | スケジュール |
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9:30 | ホテルチェックアウト |
10:00 | 伊勢神宮 外宮参拝 |
11:00 | 伊勢神宮 内宮参拝・御神楽奉納 |
12:30 | 昼食/おかげ横丁散策 |
15:00 | 伊勢発(貸切バス利用) |
16:10-30 | 道の駅 いがトイレ休憩 |
18:00 | 大阪着 |
●伊勢神宮 初穂料 50,000円(50名まで)
●貸切バスレンタル料(大型バス利用) 288,441円前後
●貸切バス駐車場代 内宮駐車場代3,000円
●ホテル宿泊費 1人15,000円×30名=450,000円
※ドライバー宿泊費(1泊2食付き・8,000円前後)
●昼食代 1,500円×30名×2日間=90,000円
※別途、おかげ横丁散策での食べ歩き、高速・有料道路代がかかります。
★費用合計:889,441 円(1人当たり 29,600円前後)
時間 | スケジュール |
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10:30 | 東京発(新幹線利用) |
12:30 | 名古屋・昼食 |
13:30 | 名古屋発(貸切バス利用) |
15:30 | 伊勢神宮 外宮参拝 |
17:00 | ホテルチェックイン(伊勢市内or二見or鳥羽) |
18:00 | 夕食 |
時間 | スケジュール |
---|---|
10:00 | チェックアウト |
10:30 | 内宮参拝 |
12:00 | 昼食/おかけ横丁散策 |
14:00 | 伊勢発(貸切バス利用) |
16:30 | 名古屋発(新幹線利用) |
18:00過ぎ | 東京駅着 |
※地図は名古屋日帰りプラン参照。
●伊勢神宮 初穂料 50,000円(50名まで)
●新幹線代(東京~名古屋間 のぞみ指定席) 1人20,000円前後×30名=600,000円
※時期により団体割引率が異なる(5~15%)ので詳しくは旅行会社にご相談ください。
●貸切バスレンタル料(大型バス利用) 161,633円目安
●貸切バス駐車場代 名古屋駅配車1,000円、内宮駐車場代3,000円
●昼食代 1,000円×30名×2日間=60,000円
●ホテル宿泊費 1人12,000円×30名=360,000円
※ドライバー宿泊費(1泊2食付き・8,000円前後)
※別途、おかげ横丁散策での食べ歩き、高速・有料道路代がかかります。
★費用合計:1,243,633円(1人当たり 41,450円前後)
★東京から貸切バスを仕立てての見積りも可能です。お気軽にお問合せください★
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